座禅会はお寺だけでやっているわけではありません。専門道場という選択肢があるのですが、多くの人はお寺でしか座禅をやっていないと誤解しているようです。お寺の座禅がよいか、検証してみたいと思います。一般の方にとっての利点という観点で、14項目から検討してみます。

座禅の経験が豊富という人はごく少数だと思います。何となく興味があって、というような理由で参加できる座禅会が気軽でよいですよね。お寺の座禅会はこの点、初心者向けを謳っていたりするところも多いので安心だとは思います。

<専門道場ではどうか>
専門道場の座禅会は、初心者向けに常に門戸を開いています。慣れてくれば、合宿などの参加もできますので、経験者が存分に打ち込める場でもあります。

参禅できるか

お寺ではこれができないところが多いかと思います。参禅とは、老師と一対一で禅問答を行う修行です。臨済禅では、座禅と並んで修行の両輪として重要な位置づけに参禅はあります。禅の醍醐味の一つと言えるかもしれません。これがお寺でできないのは残念ですが、参禅を受ける老師がいないわけですから、それができないのも当然です。お寺のお坊さんたちの多くは、専門のお寺で参禅の修行を積んでいることが多いですが、檀家の参禅を聞くというお寺はほぼありません。

<専門道場ではどうか>
専門道場では参禅が可能です。老師と一対一の真剣勝負、座禅に打ち込もうという皆さんには、ぜひ参禅にも興味を持っていただきたいです。

檀家でなければ参加できないのか

これはお寺に依りますが、必ずしも檀家に限った座禅会をやっているお寺ばかりではないようです。ただし、檀家さんが大半を占めていることも多いので、その場合にはついつい気後れしてしまうかもしれません。

<専門道場ではどうか>
専門道場には檀家はいません。ですので、特に部外者というような立場はないので、気後れすることなく参加することができます。もちろん古参の修行者もいますが、みんなやさしいですよ。

地縁などつながりがないと行きづらいか

お寺は地域社会に根差して機能しているという側面がありますから、座禅会にもそうした地域、近所の人が参加者のほとんどということになりがちです。これはとても健全なことですが、座禅をやってみようという人が、色々調べて遠方から出向いた場合には、少し浮き上がった存在になってしまうかもしれません。

<専門道場ではどうか>
専門道場では、全員が座禅をやってみようということで集った人たちですから、特に顔なじみやご近所さんたちで構成されているわけではありません。だから気軽に参加しやすいとは思いますよ。

女性の指導者はいるか

座禅をするのに、性別は関係ありません。最近では女性で座禅に興味を持たれる方も多くいらっしゃいます。そんな時に女性の方にとっては、女性がいらっしゃる座禅会や、指導者が女性の座禅会の方が参加しやすいかもしれません。お寺の座禅会のほとんどは、お寺の住職が指導にあたり、ほとんど男性ということにはなってしまいます。参加者の男女比は、必ずしも女性が極端に少ないということはないかと思います。

<専門道場ではどうか>
専門道場には、女性の指導者もたくさんいます。全国各地で指導にあたっています。女性にとっては話しやすかったり、色々事情を相談しやすかったりすると思います。

他教・多宗派でも参加できるか

お寺の座禅会に他教・多宗派の人が参加できないというケースはごく稀かと思います。ただ、お寺として臨済宗、曹洞宗を名乗ってやっているわけですし、また参加者は檀家さんがほとんどですから、参加ができるとはいえ、参加しづらいと感じてしまっても無理はないかと思います。

<専門道場ではどうか>
専門道場も、他教・多宗派の人が参加することができます。家のお寺は他教・多宗派という人たちがたくさんいますし、むしろ多数派かもしれません。バックグラウンドを問わないのが、専門道場の特徴の一つです。

合宿があるか

お寺の座禅会で、合宿形式を取り入れているところはほとんどありません。しかし、ある程度時間をかけて座禅に打ち込みたいとなった場合に、泊まり、食事なども座禅会で行うことができれば、それは効果が大きいと言えます。スポーツでもビジネスでも勉強でも、合宿形式というのは古今開催されていますよね。

<専門道場ではどうか>
専門道場では、それぞれの専門道場で定期的に合宿形式の座禅会(摂心といいます)を開催しています。1泊から7泊くらいまで、合宿期間は色々です。長期の合宿の場合には、仕事や家庭の事情で、1日だけ参加するといったことも可能です。他の修行者と寝食を共にして過ごす経験は、お寺の座禅会ではできません。

神秘や超常現象を語っていないか

空を飛ぶとか、難病を治すといった神秘体験、超常現象を語るお寺はほぼないと思いますが、万が一そのようなお寺があった場合にはそんなお寺の座禅会には参加しないでください。仏教は、そもそも科学的であり、社会的なものでなければなりません。そしてお寺もそうであり、座禅会もまたしかりです。

<専門道場ではどうか>
専門道場でも、神秘や超常減少はご法度です。逆に、そういうものをお求めで座禅を志している方は、お寺にも座禅会にも向いていないと思います。

初心者が気軽に行けるか

お寺の座禅会の開催日程は色々ですが、平日夜にやっているお寺もたくさんあります。お勤めの方は平日の日中は参加できない人が多いですよね。ぜひ調べて、平日夜やっているところを探し当ててください。

<専門道場ではどうか>
専門道場でも、平日夜にも座禅会を開催しています。気分転換に、姿勢を正すために、ぜひいらしてみてください。

土曜・日曜にやっているか

週末にやっているお寺の座禅会も多くあります。日曜早朝、というのは一番多いケースかもしれません。早起きが苦手という方にはハードルが高いかもしれませんが、朝飯前の座禅会というのもいいですよ。

<専門道場ではどうか>
専門道場でも週末に開催しています。日程はチェックしてみてください。定期的な開催以外の日程でも、自分の都合のよいタイミングで座りたい、といったニーズにも応えてくれることも多いです。お気軽に問い合わせて相談してください。

参加費は無料か

お寺の座禅会は無料のところが多いですが、呈茶などのサービスもあって500円から1000円くらいの参加費が設定してあるところも多くあります。事前の確認は必須ですね。

<専門道場ではどうか>
専門道場の座禅会も基本的には無料です。上記の合宿の場合には、食事代など実費がかかりますが、ホテルに泊まるよりも一桁、二桁くらいやすいです。

勧誘がないか

お寺の座禅会で、参加した後に勧誘があるといった話は聞いたことがありません。禅宗全般に言えることですが、禅宗は徹底自力の宗教であるため、人を説得して導くといったことを基本的にしません。来たければどうぞ、来ないならそれでもいいですよ、というスタンスです。冷たいと言えば、冷たいのかもしれませんね。

<専門道場ではどうか>
専門道場でも同じスタンスです。来るものを拒まず、去る者を追わず。さっぱりとした宗風です。

伝統的かつ専門的な形式・方法に基づいているか

お寺の座禅会のすべてが、正しく伝統に基づいていて、専門的な要求に応えられるかというとそれは疑問が残ります。“葬式仏教”と揶揄されるように、現在の日本のお寺は檀家制度の元で、葬式と法事を主な業務にしていて、それを収入源にしているというのが実態です。開催している座禅会も、檀家さんへのサービスか、新規檀家獲得のための活動だったりすることがあります。本式の座禅をやりたいと志す人にとっては物足りない座禅会が多いのも事実です。

<専門道場ではどうか>
専門道場は、臨済宗の正当な法系に位置し、その伝統や形式をお寺以上に真面目に守って運営しています。禅に対する取り組みや知識でも、お寺さんのご住職を凌駕する指導者や修行者が数多くいらっしゃいます。

料理・茶道・剣道など、付帯的なプログラムがあるか

これはお寺によりますが、精進料理の勉強ができるところも少しですがありますし、茶道・剣道を教えるところも少しはあるようです。禅は総合文化という側面があり、上記以外にも華道、書道など奥が深く、座禅だけに終始していてはもったいないと言えます。ぜひ禅文化を味わえる座禅会に参加してみてください。

<専門道場ではどうか>
専門道場では、合宿を通じて料理をする機会があったり、座禅会での呈茶、剣道や合気道などの体験など、様々な学び・体験の場が用意されています。悟りのきっかけは、座禅だけとは限りません。全瞬間・全体験に仏が宿っているとこうしたプログラムは教えてくれることと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。お寺の座禅会を相対的にみることで、実態が掴めてきたのではないでしょうか。予備知識があると、初めてであっても不安にならずに参加できることと思います。ぜひこの記事を読んだことをきっかけにして、座禅会参加に挑戦してみてください。


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